ICMAとは
無機・有機複合マテリアル協会(Inorganic-organic Composite Materials Association 略称:ICMA)とは、「無機物を主原料とする複合素材の普及拡大を目的とする任意団体」です。
ICMA は、プラスチックの使用量を削減したプラスチック代替品や、従来紙を製造することが出来なかった国や地域でも製造できる紙代替品の素材として、無機物と有機物を組み合わせた複合素材を一般消費者や企業・団体の皆様に分かりやすく認識いただくことを目的とし、標準化や認証活動など推進しています。
設立の背景
現在、地球は78億人の人口を支えており、2050年には、約97億人を支えることになると予想されています注1。
その人々の生活を支えるには、多様で膨大な資源が必要です。
身の回りを形作っている素材もその一つで、私たちの生活に不可欠な素材であるプラスチックや紙などは、高機能化を繰り返しています。
その一方で、プラスチック・紙・金属といった私たちが日々使う素材の種類は大きく変わっておらず、人口増加に伴う消費量の増大に対して適切な対策が講じられなければ、気候変動、石油資源枯渇、海洋プラスチック汚染、資源紛争、水資源枯渇、森林劣化などの問題を抱える恐れがあります。
こうした問題を解決するための取り組みとして、枯渇リスクの低い石灰石などの無機物を主原料とする素材の普及が進んでいます。
これらの素材は、プラスチックや紙の代替素材として利用され、従来の素材の製造時に必要な石油や水、森林などの資源の利用を大きく抑制できることから、既に多くの企業や自治体等で活用されています。
こうした複合素材を今後さらに認知・普及させるためには、一般消費者や企業・団体の方が使用する際の明確な基準や指針を策定することが不可欠です。この目的を達成するために、複合素材の普及を通じて環境問題に取り組むことに賛同した企業・団体によって本協会は設立されました。
注1出典:「世界人口統計 2019年版」(国際連合)